おはよん(*゚▽゚*)/なぁー
らんです!
今日は【らんな劇場】
慍掟の踉返第三話をお届けしまーす!
時は数年前、ヴェル暗殺を失敗した挙句刺客を返り討ちにして組織から追われる身になったアメリア。地下水路まで逃げていき、力尽きた時に現れたのは……?
緊迫の第3話お楽しみください〜。
ぶーーーー(はじまる音)
う……ううん………
どれだけ眠っただろう。
体力も気力も尽き果て、身体はあちこち傷だらけ…血もどれだけ流れたのかも、よくわからない。
思ったより痛くな…
………( ゚д゚)ハッ!
……手当されている。
そして……
眠ったのは硬い地下水路の地面だったはずなのに……
ココは……?
ウィル『目覚めたか……』
心なしかワクワクした目をしているネコ娘と、少し不服そうな目つきの悪い男……
悪い人じゃないみたいだけど……?
ネコ娘がぴょんと飛び跳ねるように、こちらに距離を詰めてくる、咄嗟に反応し体を躱そうとするが身体はぜんぜん動けないっ。
ネコ娘の目が爛々と輝いた
らんにゃ『さっきさミグェルって……
うわ言で言ってたけどどうかしたにゃ?』
アメリア『………!』
ぞわぞわっとアドレナリンが駆け抜ける感覚がアメリアを襲う!
「ミグェルの名を知るものは消せ」との昔からの反射的な習性と、そのミグェルに何度も刺客を送られて殺されかけてる両方からだ。
間髪入れずウィルがたしなめるけどもう遅い。
念の為、いつでも戦闘態勢になれるように軽く身構える。
(さっき釘を刺したとこだったのにな、だめだこのネコ娘……(ㅍ_ㅍ))
アメリア『………。』
アメリアは目をらんらんと輝かせたらんにゃを観察し………考えを巡らせる。
(このネコ娘……ミグェルの名前を知っているのに、うわ言で『ミグェル』と呟く者を手当てなどするわけがない。
組織の者じゃないのはわかるけど……なぜ?)
その考えを、頭の中を読んだかのようにウィルが頭の中のアメリアの問いに対して続けた。
ウィル『俺達は情報屋だ、君も『わけあり』のようだし………ここは1つ情報交換といこう。
俺は……ウィル。
そっちのネコはケーシーと呼んでくれ』
らんにゃ『うんにゃっ♬』
アメリア『そう………。
ふぅ………。
アメリア『わたくしは……アメリア・マリー。
…………元・ミグェルの殺し屋よ』
『元・殺し屋』の部分だけは自嘲するように微笑んだが、なぜか逆に怖く……ウィルとらんにゃは半歩ほど後ずさった。
(ミグェルの暗殺者なら……ヒトvsヒトの戦いじゃ絶対勝てないやつじゃん!
ん……?)
らんにゃはなんか引っかかった。
らんにゃ『元……?』
アメリア『そう。シゴトに失敗してね、今では【ミグェルの名を知る逃亡者】の扱い。』
……ミグェルの事はほぼ調べてある。
根城はソフィアに2ヶ所、エルスカーロに3ヶ所だ。そのうち1ヶ所の本拠地はある施設に隠されるように作られている闇組織。………だろ?』
何があった?
まぁ………大体は把握してるが』
アメリアは大きく頷き……
あったことを全て話し始めた……。
こんなに………人相の悪いウィルなのに……
とても不思議。
死別した両親、顔も知らない祖母……
ターゲットであるヴェルとのこと。
組織を潰して平穏を手に入れようとしていること……。
そしてミグェルの追手を数人殺害して逃げていること……。
話しているうちに、泣けてきた。
涙は留まることを知らずどんどん溢れてくる。
そんなアメリアに小さく……時には大きく頷き、相槌を打ちながら淡々と、アメリアの話をただ聴いているウィル。
そう。
辛いことがあったとき……。
ヒトは、ただただ聴いてほしい。
単にただ、同調してほしい。
相手の心情を知り絶妙な間合いで最適な相づちを入れることで、重要な情報を自ら進んで『気持ちよく』吐き出させる……
言わば『聴き上手』。
らんにゃも、
教えてもらったばかりの聴き出しの手法……
『生のお手本』を感心して聴き入っていた。
そんなウィルの巧みな誘導。
『話をさせられている』ことをアメリアは気づいていたが……今はもう、どうでも良かった。
今までずっと押し殺してきた感情や想い……
なにもかも……!
すべてを出し切った時、アメリアは心の底から安心したのか…そのまま、また眠りについた。
【次回予告】
はい!
さてさて、情報屋のウィル・オー・ウィスプ。
人魂のように現れ人魂のように消える。
そんなウィルの話術にまんまと乗っかってくアメリア。
実はウィルの話法は明石家さんまさんが自然にされていると良く言われる『聴き上手』のお手本ですね〜。
優しいおばぁちゃんが『そうかい、そうかい』と聴いてくれるだけ。『おばぁちゃんの話は一切していない』のに話してる方は気持ちよくたくさん話せてしまう。アレですね。
こういう話術はリアルでも身につけたいものですね(o^-')b♬
でわでわ……
今日も元気に
行ってらっしゃーい♬
またねっ♪(゚▽^*)ノ⌒☆