おはよん(*゚▽゚*)/なぁー
らんです!
今日も
填邂の幼魔第9話をお届けしまーす!
上位魔族ベリルを粉砕した一行。
しかしそこにはまだ問題が残っていた。
魔族化したアシュリー。そして、その媒体となっているらんなは無事なのか……?
それでは始まりまーす(o^-')b
ぶーーーー(はじまる音)
:*:・♪・:*:・・:*:♪:*:・・:*:・♪・:*:
塵と化したベリルが霧散し、またルナヘンテ山には静寂が訪れる。否、先程のエンチャントソードの破壊音が少しだけまだ……
小さく、小さくこだましている。
やがてそれも消え去ると、各々武器をしまい戦闘モードを解いた。
やがて座り込んでいるアシュリーに全員が集まる。
大きく飛び出たツノ、背中の大きな爪……
異形の魔物と化してしまったアシュリー。
……だがアシュリーは座り込み、あろうことか魔族にはあるまじき涙を流していた。
アシュリー「ワタシ…
ランナを傷ツケテシマッテイル……
成長スルコトデ、ランナを危険にサラシテイル……
成長なんてシタクナイ!チカラなんてイラナイ!
ミンナガ悲シムのは…ヤダ!」
一気にまくしたてる異形の姿をしたアシュリー。
だが、たとえその姿がどんなに異形でも、今日だけは【邪悪な魔族】には誰がどう見ても見えなかった。
本体……らんなの無事も定かではない。
背中から皮膚をやぷり突き出した8本の爪。
大きく変貌したアシュリーの身体に、ついていけているのだろうか。もし今、もとに戻ったら……?
なすすべもなく立ち尽くす一同の間に、なんとも言えないしんみりした空気が流れる。
しかし……
ひとりだけこの雰囲気にそぐわない言葉を吐き出したものがいた。

クルン「魔族が何言ってるのかしら……ありえないわ」
一同「!!」
一人で「カゾク」を守ろうとした幼き魔族……
姿は異形ながら小さな子のように泣きじゃくるアシュリーには、それはきつい言葉であった。
ゆうらん「クルンっ!?」
ゆうらんがクルンをたしなめる。
しかし、このウィンクルン・エルア。
下級天使とはいえ、れっきとした天界の住人である。
魔族とは敵対関係にあり、
魔族を排除すべき立場にあり、
それに……例外があってはならない。
クルン「処理します」
ゆうらんの言葉に耳を傾けず、
クルンは詠唱を始め……
!!
誰も止める間もなく、クルンはアシュリーに聖魔法をかけてしまった!
光の球に封じられたアシュリーはそこから出ようと、球の内側をまさぐる。
ゆうらん「な!なにしたのっ!!??」
クルン「魔族の能力を減衰させるフィールドよ。純魔族なら消滅するだろうけど、本体がらんなさんなら
…大丈夫でしょ………?」
うらん「ねぇ!てんしのおねぇちゃん!
あしゅりーいなくなっちゃうの!?
だめだよ!!もっともっとあそぶのっ!!
けしたらいやだよ!!
やめて、やめてよ!!」
うらんはクルンにしがみつき
服をグイグイ引っ張って懇願する。
クルンは、どこか諦めたかのような目をしていた。
しがみついて服をひっぱるうらんの頭に手を置き、
優しくこう……声をかけた。
クルン「大丈夫……(o^-')b
魔族にもこんな子がいるんだね……
生まれながらの邪悪な魔族なんて、存在しないってことなんだよね。
それにしても、天使たるあたしが魔族なんかを助けるなんて………どうかしてるよね。
これはまた……
ゼーレ様に怒られるかな……(ó﹏ò。)」
最後の言葉はとてもとても小さかった。
そのクルンの言葉通り…
アシュリーの異形に変化した部分が修復していく。
貫かれた皮膚は元に戻り、きれいな元の肌に戻った。
クルンは輝く球の中に封じられたアシュリーを確認しながらその手をかざし、
………そして囁くように言葉を紡ぐ。
クルン「アシュリー?
チカラをコントロールできるようになりなさい?
宿主を「破壊」しないように魔力を具現化するの。
……あなたにはソレができるはず…」
天使らしい凛とした口調でクルンは、まるで信者を諭すようにアシュリーを諭す。
そしてその眼差しには、魔族に対する忌避な感情はまったく含まれてはいなかった。
アシュリーは顔を上げクルンに向き直る。
アシュリー「ニンゲンども……
ソシテ……天界の者よ……
魔族のワタシナンカヲ助ケテクレタノカ…………?」
………?
しばしの沈黙。
なにかをじっと考えているアシュリーだったが
少しだけ「ん……」と天空を仰ぎ……再び口を開く。
アシュリー「ママさん……
コウイウ気持ちの時……何と言エバ、イイノダ?」
ゆうらんはとびっきりの笑顔で駆け寄り、優しくアシュリーを抱きしめた。
そして……
ゆうらん
「アリガトウ…って言えばいいのよ?」
アシュリーはこっくりうなずいた。
つづく
:*:・♪・:*:・・:*:♪:*:・・:*:・♪・:*:
はいっ!
またまた少しだけニンゲンに近づいてくアシュリー。みんなに守られ助けられ「カゾク」になれたかな?
ニンゲンのカンシャの言葉を教えてもらえたアシュリー。この気持ち大事にしてほしいですよね♬
さて、次回は最後!
Epilogueエピローグ。
最終話となりますよ。お楽しみにね(o^-')b
でわでわ………
今日も元気に
行ってらっしゃい(o^-')b
またねっ♪(゚▽^*)ノ⌒☆
大事にカンカンするねー(*´艸`*)
まいご日記をナビゲートっ!【らんなび】